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リファイン建築の手法
建築士会で青木茂氏を招き講演をしていただいた。
後半は武庫川女子大の大坪先生と私がパネラーとして加わった。
青木氏は早くから建物再生の旗手として頑張っておられる。非常に楽しいお人柄で、懇親会でもおおいに盛り上がった。
日本ではストックに対する責任感がなさすぎると感じる。現在一般のビルなどに関しては、解体に対する規制が無い為、まだ建築としての寿命があるのに経済的事由のみで簡単にスクラップアンドビルドを繰り返している。そして、それに伴う環境負荷の増大等は大した問題にならない。建築時の確認申請と同様に、解体にも一定の審査を設け、まだ建築的寿命があるなら、その残存期間に対する課税負担を課して、簡単に壊すことが出来ないとなれば、建てる時にも取り敢えずの建て方をせず、本当に長く使える良い建築を造るということにつながると考える。
住宅についても、新築時が100%で時間と共に価値が目減りしていき、30年もすれば建てかえる。
そんな商品化されてしまった家ではなく、建ててから自分たちが育て、建築が成熟し、古くなればその家をいたわるくらいの愛着が持てる「すまい」を造りたいものだ。