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奈良の家

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建築家をプロデュースするASJ(アーキテクツ・スタジオ・ジャパン)にこの夏より参加メンバーとして加わった。
先日初めて大和郡山での相談会のイベントに参加した折に、計画の依頼を受け、本日ファーストプレゼンテーションを行った。現在住んでいる隣接用地を新たに取得し、息子世帯と隣接して住めるように計画するもので、恵まれた条件である。
充分な用地での余裕のある計画であるが、最近我々の事務所では、ただ便利で快適にカッコいい家を提案するというよりは、出来るかぎりローテクで人間が関わることのよさを楽しさや良さを感じ取れる造り方をしたいと考えている。
もちろん採用の仕上げ材や設備などは建築主の希望を優先するが、できる限り自然環境での生活や自然素材の採用を推奨している。
新建材等は安価で汚れない、腐らないなどの便利な面がたくさんあるが、言い換えると、時間を経ても味も出ないし自然にも戻ることもない、そして解体時には燃えないゴミとなる。
経済性ばかりでなく、建材の製造や処分にかかるエネルギー、CO2の発生、地球環境への負荷やなどを考えるとき、多少の手間を掛けて住宅と付き合ってこそ、家への愛着も芽生え、住宅を大切に長く使えると考える。
新築時から時間と共にその価値を減少していくのではなく、自分たちが手を加えることにより成長し、その経年変化を味わいとして楽しみ、メンテナンスしながら、古くなるほどに愛着の芽生える家になればと思う。

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