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都島グランドヴイラ 朝日新聞記事
●RC11階建て、築30年、76戸の分譲マンションの大規模改修。単に老朽化の修繕により数十年前の新築に近づけるのではなく、大規模修繕に合わせて外観や共用部分のデザインや機能を見直すことにより、現在のライフスタイルに添ったマンションとして再生させた。
●外観は濃淡2色による色彩計画により水平線を強調し、エントランス部分は既存タイルの上から擬石仕上げとした。また、オートロックによるセキュリティーを確保するために手摺の低い部分にはアルミルーバーを設け、現代的なデザインに一新した。
●オートロックとするには各住居への配線工事が大掛かりとなるため、あきらめていたが、今回は電話やインターネット回線を活用することにより、オートロックシステムを実現することができた。
●住民の入退出については、指紋認証システムを採用することにより、数日出入りのない高齢者などに対しては、声がけなどの安否確認ができるシステムを採用した。マンションと同様に、住民も高齢化が進んでいる。
●共用玄関周りでは、有効に活用されていない集会室や管理人の宿泊室などのスペースを見直すことにより、駐車場や駐輪場側に通用口を確保し、広いロビーやメールコーナー、宅配ボックスなどを設けることができた。
●給水方式を加圧ポンプ式とすることにより受水槽、高架水槽が不要となり、維持管理費を軽減、衛生面を向上させ、受水槽部分は駐輪場として拡幅活用することができた。
●外観や共用部の魅力の再生は、住民の愛着心や資産価値を大きく向上させることができる。その結果、建築の寿命を延ばすことができ、省資源、省エネルギーにも大きく貢献することにつながる。